以前の私は迷って居るのが普通で、迷わず着くのが稀という冗談のような方向感覚の持ち主だった。
デパートではトイレにいったら行方不明になり、どうやったら迷えるのかと家族に呆れられた。
駐車場に車を止めたらどこに止めたかわからなくなり、端から探すはめになった。
子供の頃はそれほど酷くはなかった…とは言えない。何度か警察にお世話になっている。
ナビを使うようになってから更に酷くなった。方向感覚の無さと道が覚えられない事にうんざりしていた時に、最初は
「これで馬鹿にされずにすむ」
と思った。確かに山の中で何時間も走り回るなんて、遭難めいた状態にはならなくなったが迷わなくなる訳じゃない。迷ってましたよ、ナビ使っても。
そんな私が何を血迷ったか貸切バスの仕事をする事になり、其処で教しえられたこと。
使う物
地図
マーカーペン
やり方
帰宅後に走った道を思い出しながらマーカーペンで塗っていく。
これだけ!
何も難しいことはない?
とんでもない、私は最初ぜんぜん塗れなかった。出発点と途中の休憩した場所くらいはなんとかという程度だ。ミソは記憶を使って再現しようとするところ。自分でも唖然とするくらい覚えていなかった。
初めてから七年なるが、今では1日の行程を塗れるようになった。
それでどうなった?
道に迷う頻度が大幅に減った。迷っても直ぐに気がつくし、リカバリーも簡単。ナビが無くても困らなくなった。方向感覚が研ぎ澄まされたと言うのだろうか?
この方法は仕事で運転する人達の中ではポピュラーなようだ。もし、私のように方向音痴が酷くてお困りなら、一度やってみることをお薦めする。
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