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ガイドブックの副作用

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以前は旅が大好きだった。 暇があればあちこちフラフラ。 何がしたい訳でもない。 放浪する事自体が楽しくて仕方なかった。 それが昨今、どうにも気が乗らない。 気合い充分で出かけても、途中で嫌になって帰ってくる始末。 最近では、出ること自体が億劫になってきた。 なんでだろう? 昔は何でもない道を走るのが無性に楽しかった。 それが… あ~でもない、こ~でもないと考え続け、思い至ったのは事前情報が多すぎること。 昔はロードマップ一冊しか無かった。 どこに行くのかぐらいしか決めず、ルートは地図だけで決めていた。 この先に何があるのか? そんなこと行かなきゃ分からない。 そんな状態だった。 だからこそ、峠を越えて目にした山村の風景に感動した。 それがいつからかガイドブックを買い集める様に…。 ハズレも減った。 その分、感動も。 知りすぎることは旅をつまらなくするらしい。 情報は必要最低限が良い。 その方が旅は面白い。